印鑑の悪用

印鑑イメージ

それは年度が替わって何かと忙しい4月のある日のこと、私は秘密の引き出しを開けてしまったのです。
まだ働き始めて間もないころで、私は毎日の業務に精一杯でした。

課内での情報共有のために回覧していた雑誌等が私のところへ戻ってきました。
これらを片付けるのは私の仕事でした。回覧するには名簿表にハンコを押して次の人に回します。

戻ってきたそれには1ヵ所だけハンコが押されていないところがありました。
いろいろ教えてくれる先輩に聞きに行ったところ、それは年度末に回覧したもので異動になってもうここにはいない人の分でした。

「そのままでもいいけど、それだと回覧してないことになっちゃうから、一応・・・」と言って、先輩は隅にある棚の引き出しを開けました。
その引き出しには小さな印箱があり開けてみると、たくさんの名前の印鑑が入っていました。

「これは・・・」
「何年も前からあるみたい。異動した人とかが忘れていったり置いていったりした印鑑がここに集まってるみたいだよ」

そこから同じ苗字の印鑑を取り出して空欄のところに押印してくれました。
これでいいのか。こんなことしていいのか。驚きでした。そして印鑑の数の多さにも驚きました。

数えはしませんでしたけど、印箱にぎっしり入っていたと思います。印鑑ケースに入った立派なのもありました。
みなさん自分の印鑑に無頓着すぎじゃありませんか。実印じゃないにしても自分の印鑑ですよ。きちんと責任もってください。悪用されても知りませんよ!

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